5月29日(日本時間)、欧州宇宙機関(ESA)と宇宙航空研究開発機構(JAXA)が共同で開発・運用する地球観測衛星 EarthCARE(Earth Cloud Aerosol and Radiation Explorer)ー愛称「はくりゅう(白龍)」ー が、スペースX社のファルコン9ロケットによってアメリカ合衆国カリフォルニア州ヴァンデンバーグ宇宙軍基地から打ち上げられました。
EarthCAREは雲やエアロゾルの全球観測を行い、気候変動予測精度の向上を目指します。EarthCAREには、雲プロファイリングレーダー(CPR)、大気ライダー(ATLID)、多波長イメージャー(MSI)、広帯域放射収支計(BBR)の4つのセンサーが搭載されています。CPRは日本が開発を担当しました。他は欧州が開発を担当していますが、ATLIDからエアロゾルや雲の光学特性プロダウトを導出するアルゴリズムの開発は日本が担当しています。これらのプロダクトを検証するために、CEReSが主導しているSKYNETネットワークや関連の深い国立環境研究所のAD-Netライダーネットワークの利用が計画されています。
この打ち上げのタイミングで、SKYNETの重要な南半球の拠点であるニュージーランド・ローダー(Lauder)においてスカイラジオメーターによる観測が11か月ぶりに再開されました。また、SKYNET、AD-Net、A-SKYの共通サイトである千葉大学大気環境観測スーパーサイトにおいて、ライダーによる観測が13か月ぶりに再開されました。
JAXA | 雲エアロゾル放射ミッション「EarthCARE」
https://www.satnavi.jaxa.jp/ja/project/earthcare/index.html
The observation site in Lauder has reopend. | SKYNET (irie-lab.jp)
LIDAR observations at the Chiba site have resumed. | A-SKY (irie-lab.jp)